夢見る頃を過ぎても-長年の夢を実現した幸せな人たち


「夢見る頃を過ぎても」というタイトルで、長い間抱き続けた夢を実現した人たちの仕事を紹介してゆきます。

そういう仕事は作り手が意識していなくても、「幸せのオーラ」が出ていて、見る者をひきつけます。

 

第1回目は、NHKのTV番組「みんなのうた」のタイトルバックを手がけるなど、多方面で活躍中のイラストレーター

とどろきちづこさんが作った私家版の絵本「きみの ゆめは なあに?」です。

無理を承知でお願いしたら、制作エピソードも書いて下さいました。

表紙とさわりの部分だけ、紹介しますので、気になる方は、とどろきちづこオンラインショップをご覧下さい。


私家版絵本「きみの ゆめは なあに?」

作・絵 とどろき ちづこ  Todoroki Chizuko

イラストレーターの仕事を始めて今年で30年目となりました。2年前、子育てに少し区切りがついた頃、一枚の絵を描きました。まだ暗い夜明け前の丘、明るい一本の道を独り歩き始める人物。ちいさな荷物をちょこんとひとつ棒にぶらさげ、肩にかつぎ歩きます。それが、タビビトの誕生です。とたんにその絵は、物語を帯びて私は心躍りました。その後も画面の中にタビビトを描いた作品を制作し続け、2017年3月に展覧会「日々、タビビト」を開催しました。タビビトは日常のインスタグラムにも登場し続けて、すっかり個性を発揮します。

それではと、昔からの夢であった絵本を作ってみようと思い立ち、絵本コンペに向けて創作をはじめたのです。構想はすぐに決まりました。もともと、夢のような絵を描いていたので、夢をテーマに描こうと。

物語は、タビビトが旅をしながら出会う動物や静物に「きみの ゆめは なあに?」と問いかけます。どんな突拍子もない夢でも、タビビトは肯定し面白がり、その夢の情景が現れるのです。

コンペには落ちましたが、私の絵本を作る夢は叶いました。今年11月に開催した絵本原画展「きみの ゆめは なあに?」では、多くの方に見ていただきました。笑顔や嬉しいお言葉のほか、涙をみせる方もおられました。これは今までにない体験で、作って良かったとつくづく思いました。見る人は画面の中のタビビトに自分を置き換えて、夢の世界をより近くで体感することで、さまざまな感情が湧き上がるのでしょうか。

タビビトは最後に言います。「もっともっと見てみたい。」私も次なる絵本を夢みながら、タビビトと共にもうしばらく旅を続けようと思います。

 

とどろき ちづこ


とどろきちづこさんのプロフィール

 

1967年生まれ 神奈川県在住

多摩美術大学油画科版画専攻卒業

第6回ザ・チョイス年度賞入賞

TIS(東京イラストレーターズ・ソサエティ)会員

 

 

自然の風景、木目の空、天使や小人のいる不思議な世界を描く。

このところ“タビビト”と共にオリジナル作品を制作している。

主な仕事は、カレンダー、書籍表紙など。

 

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