ようこそ、こゼニーランドへ 第1回


白根記念渋谷区郷土博物館・文学館

コゼニーランドの第1回目は、どこにしようかずっと悩んでいたのですが、誰でも知っている場所ではつまらないので、ぐっと渋めの場所にしましょう。

ここは千円以下の小銭どころか、60歳オーバーは無料で遊べる大都会のオアシス、白根記念渋谷区郷土博物館・文学館です。

 

大都会の渋谷ですが、ここの立地は微妙な場所で、渋谷区の外れで、港区に隣接しています。どの駅でも同じように遠いのですが、くるまが行き交う大通りを歩くのが好きじゃないので、表参道駅から青山通りを少し歩いて、左折し青学会館の前のお洒落な通りに入ります。

緩やかな下り坂をしばらく歩くと首都高渋谷線とぶつかるので、道路の下をくぐって、コカコーラの看板のビルを右に観ながら坂道を上がってゆきます。

すると薩摩藩島津家下屋敷跡、現在の常陸の宮邸の塀が見えてくるので、塀を左に見ながら右へカーブして、100メートルくらい歩きます。

すると塀が終わったところに細い路地があるので、そこを入って200メートルくらい歩くと広い道に出ます。すると目の前に現れる黄土色の建物が目的地です。

ここが素晴らしいのは、何しろ入場料が安いこと。

渋谷には、かつて誰でも無料で入れる東京都児童会館がありました。

小学生の頃、ここのロボットやプラネタリウムが見たくて、子どもだけで渋谷に通ったことがあります。

いつのまにか児童会館も閉館し、駅周辺は巨大ビルがニョキニョキ出来て、渋谷はこどもがふらりと遊びに行けるような町ではなくなってしまいました。

ここを初めて訪れて、すこしだけ昔の渋谷の雰囲気を感じることができて、ホッとしました。

中に入ると、地下に文学館があります。そこには都市と文学の関係を描いた評論の嚆矢『文学における原風景』を書いた奥野健男の書斎を再現した展示があります。

さらに、結婚してすぐに渋谷で暮らした与謝野鉄幹・晶子夫妻に関する展示もありました。『乱れ髪』は渋谷発だったんですね。また博物館のすぐ近くには、折口信夫が教鞭を取った國學院大があります。

自分の頭の中で、点として存在していた文学作品が、渋谷という土地を媒介に面として理解することが出来ました。

博物館では、渋谷の歴史をたどりながら、実際に手にとって昔の暮らしを体験できる小道具が多数展示してあり、そこも楽しみどころでした。1階には参考図書が読めるラウンジがあって、のんびりと読書にふけることが出来ます。

こうして、ワクワクしながら、遊んでいると、あっという間の三時間でした。

電車賃数百円払えば、遊びに行ける素晴らしきコゼニーランドでした。


くわしい道案内


①メトロの表参道駅を青山学院方面の出口から出ます。

②青山学院の手前の路地を左に入ります。

③青学会館の前を過ぎて、少し行くと校門があります。そこを通過して緩やかな坂道を下ってゆきます。

④坂を下りきると、首都高渋谷線とぶつかります。高速道路の下をくぐると、コカコーラの看板があるビルがあるので、左側の道をそのまま直進します。


⑤直進して坂を登ってゆくと立派な塀と屋敷林がみえてきます。薩摩藩島津家下屋敷跡、現在の常陸の宮邸の塀です。道は右にカーブしているので、そのまま道なりに右方向に進みます。

⑥塀を左に見ながら100メートルほど歩きます。

⑦塀が終わったところに、路地があるので、そこを左に入ってゆきます。目印は白い鉄塔です。皇宮警察が厳重に警護しているようです。

⑧路地が終わって、広い道に出たら、もう目の前が白根記念渋谷区郷土博物館・文学館です。